骨粗しょう症について

骨粗しょう症について

骨粗しょう症は、骨量が減少してしまい、鬆(す)が入ったように骨がスカスカになる病気です。老化による女性ホルモンの減少などでカルシウムが不足すると、腰や足の骨が脆くなってしまい、物を持ち上げたり、階段を踏み外した程度の衝撃でも骨折してしまいます。運動不足の方、お酒を飲み過ぎる方は、とくにリスクが高くなります。骨粗しょう症によって大腿骨の付け根などを骨折すると、寝たきりの原因ともなりますので、下表に該当する方は、念のため当院を受診し、必要な検査を受けるようお勧めいたします。

このような方は当院を受診ください

  • 60歳以上の女性
  • ご家族に大腿骨骨折をした方がいる
  • 煙草を吸っている
  • ステロイド薬を使用している
  • お酒を大量に飲まれる
  • 背中が丸まっている
  • 糖尿病の治療を受けている
  • 20歳のころと比較して身長が5㎝以上低くなった
  • 過度の食事ダイエットをされたことがある
など

骨粗しょう症の検査

骨粗しょう症のおそれがあるときは、骨密度検査、骨代謝マーカー検査、X線検査、身長測定などを行います。このうち骨密度検査は骨粗しょう症の診断に欠かせません。いくつかの検査方法がありますが、当院では全身型の骨密度測定装置を導入し、二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)により腰椎、大腿骨における骨密度検査を行っております。これは高低2種類のX線を測定部位に照射して、その透過度をコンピュータで解析することにより、骨量を正確に調べることができます。

骨代謝マーカー検査では、血液を採取し、骨代謝マーカーの状態を調べます。これによって骨吸収と骨形成のバランスを把握します。骨吸収を示す骨代謝マーカーの高い人では、骨密度の低下する速度が速いため、骨折リスクが高くなります。また、胸椎や腰椎のX線写真を撮影し、骨折や変形などの状態、骨粗しょう化の有無などを調べます。さらに、身長も測定します。25歳時点の身長と比べて4cm以上低くなっている場合は、それほど低くなっていない人と比べ、骨折リスクが2倍以上高くなるといわれています。

骨粗しょう症の主な治療法

骨粗しょう症の治療は、食事療法や運動療法、薬物療法などを組み合わせて行います。このうち食事療法では、骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、および骨のリモデリングに必要なビタミンD、ビタミンKを積極的に摂取します。具体的にはカルシウムは食品として700~800mg/日、ビタミンDは400~800IU/日、ビタミンKは250~300μg/日を摂取することが推奨されています。

カルシウムは、牛乳、乳製品、ひじき、いわし、大豆製品などに多く含まれています。タンパク質は、肉類、魚類、卵、乳製品、大豆製品などで摂取できます。こうした食物を重点的に摂取することで骨粗しょう症の進行を抑えていきます。なお、お酒を飲み過ぎると、カルシウムの吸収を妨げたり、尿からのカルシウムの排泄量を増やしたりします。カフェインの過剰摂取も、カルシウムの排泄を促進させてしまうので、緑茶やコーヒーなどを飲み過ぎないことも大切です。

運動療法では、ウオーキングやスイミングなどの有酸素運動を行います。本来は毎日30分以上続けることが原則ですが、高齢者の場合、過度な運動によって逆に体調をくずしてしまうケースもあります。運動を行う際には、自分の体力に見合った運動量で行うことを心がけましょう。

食事療法や運動療法だけでは十分な効果が得られないときは、薬物療法を行います。具体的には、骨の破壊を抑制するビスフォスフォネート製剤、ヒト型抗RANKL抗体製剤のほか、選択的エストロゲン受容体作動薬(SERM)、活性型ビタミンD3製剤などがあります。最近では、骨形成を促進する副甲状腺ホルモン(PTH)製剤などもありますので患者さまの年齢や、骨密度の状態によって使い分けます。